運気を上げるために、寺社仏閣をはじめとするパワースポットを巡るのがブームになりましたよね。
そのブームは静かに続いているという感じでしょうか。
SNSで「○○に行ったら恋人ができた」とか「○○を参拝したら仕事で成功した」という話題がバズると、そのパワースポットは一気に注目されます。
ところで、パワースポット巡りを趣味にしている人にとって、縁切寺はどういうイメージなのでしょう。
なんとなく縁起が悪そうなイメージがあるかも
そうね、ポジティブな空気は感じられないかも
それはきっと「縁を切る」ことは、ネガティブなことを想像させるからではないでしょうか。
そのイメージは正しいのかどうか、縁切寺について掘り下げてみました。
縁切寺とは
縁切寺という名前のお寺は存在しません。
じつは縁切寺は駆け込み寺の別の呼び方だったのです。
駆け込み寺とは、夫と離縁するために妻が駆け込んだお寺のことだったのです。
江戸時代までは、幕府が公認した縁切寺が関東に2つあり、そこに逃げ込んだ場合は夫がどんなに拒んでも一定の期間を過ぎれば離縁が認められたのです。
女性の地位が低かった時代でも、幕府に働きかける力を持つ女性によって認定されたのが縁切寺だったのです。
江戸時代の江戸の町は、男性よりも女性の人口が少なかったため、お嫁さんを探すのも一苦労だったそうです。
女性の地位が低かったとしても、離縁後も再婚する道には事欠かなかったので、ダメ夫とわかればガマンし続けるよりも縁切寺に逃げてでも別れたいと考える女性もいたのでしょう。
パワースポットとしての縁切寺
縁切寺と呼ばれるお寺は全国に多数あります。
あまり良いパワースポットのイメージを持てない人もいるようですが、いわゆる縁切寺は悪縁を切り、良縁を呼び込むので、とても良いパワースポットなのですよ。
悪縁とは、恋愛にかかわる縁だけとは限りません。
家族、友人、先輩後輩、仕事関係、ご近所、ママ友などなど、生きる上でなかなか断ち切れない人間関係のなかに悪縁があると苦労します。
自然に距離を置けるとか、穏便に疎遠になれるのなら、それに越したことはないけれど、難しい・・というようなお悩みを持つ方も縁切寺を訪れます。
断ち切りたいもの
縁切寺では、人間関係以外にも断ち切りたいことを願うこともあります。
たとえば、止めたくてもなかなか止められずに依存しがちなお酒やギャンブルなどを断つためにお参りする人もいるようです。
つまり、縁切寺は自分の力だけでは断ち切れない縁やしがらみなどに苦しむ人にとって、救いのパワースポットなのではないでしょうか。
まとめ
縁切寺というからには、お寺だけだと思い込みやすいのですが、悪縁を断ち切るパワースポットとして有名なのはお寺だけじゃなく神社もあります。
とくに多いのは、やはり寺社仏閣の多い京都ですが、探してみると意外と近くにあるものです。
普段はあまり気にしていなかった近所のお寺や神社のこと、調べてみると思いがけないパワースポットを見つけられるかも知れませんよ。