真面目に生きている人にとって、世の中をナメているような不真面目な態度の人間は許せないと思います。
ズルいことばかり考えていたり、真面目な人を馬鹿にするように笑ったりするような不真面目な人間はみんなに嫌われるはず。
ところが、現実にはどうでしょう。
真面目な人よりも、不真面目な人間の方が人気者になったりするのです。
真面目に生きている人が損しているようにすら感じます。
真面目な人が不真面目な人間を許せないと思ってしまう理由を理解すると、損しているように感じる原因も見えてくるかも知れません。
自分以外の不真面目な人が許せない理由を考えてみましょう。
真面目な人の特徴
真面目な人にも、色んなタイプがいます。
真面目さのポイントはバラバラだとしても、共通している特徴は、自分の中に守らなければいけないルールが数多くあることです。
そのルールは、自分が正しく生きるためとか、そういう堅苦しいことから生まれるとは限りません。
そういうルールがある方が、気持ちが落ち着くからというだけで自分なりの決まり事を作ることもあります。
自分が作ったルールを、きちんと守って生きるのが、真面目な人の土台にある特徴なのです。
不真面目な人の特徴
真面目な人が自分なりのルールをたくさん作るのに対して、不真面目な人は自分からあえてルールを作ろうとはしません。
不真面目は悪、真面目は善という先入観を持つ人が多いですが、不真面目だから悪いわけではありません。
自分が守れないルールを作って「ああ、またルールを守れなかった」と落ち込むよりも、必要のないルールで自分を苦しめるようなことを避けるだけのことです。
不真面目な人でも、人に迷惑をかけずに生きていれば、それはそれで問題ないはずですが、どうしても真面目な人と比較されるので悪い印象を持たれてしまうのですね。
不真面目な人を許せない理由
真面目な人が不真面目な人を許せなくて、ついイライラしたり、ストレスを感じてしまう理由について考えてみましょう。
ルールを見張る癖がある
真面目な人は、自分が守らなければいけないルールのことがいつも頭の中にあります。
そのため、自分以外の他人がルール違反するのも、無意識に見張ってしまうのです。
そして、自分が守っているルールを守れない人のことを低評価するようになってしまいます。
自分にとって、守るのが当たり前のルールなのに、平然とルール違反をする人が許せなくなってしまうのでしょう。
人のことまで手を出してしまう
真面目な人は、自分のルールを守るために、人の役割にもつい手を出してしまいがちです。
人のやり方が自分のルールに合わないと気持ち悪いので、人の仕事にまで手を出してしまうのでしょう。
誰かに押し付けられたわけじゃないのに、真面目な人は負担が重くなってしまうと、自分以外の人が不真面目だからいけないんだと考えてしまうのです。
頼られることに不公平を感じる
不真面目な人は、自分が苦しくなるようなことはできるだけ避けようとします。
それは上手く世の中を生き抜くための術でもあります。
ですが、真面目な人は不真面目な人が避けることを見て見ぬふりができません。
頼られているわけじゃないのに、頼られていると感じてしまうので、真面目な人は不公平に感じるのではないでしょうか。
不真面目になれない悔しさ
真面目な人が不真面目な人を許せないと思う根本的な理由は、自分が不真面目に生きられないことへのジレンマだと思います。
真面目に生きるのは、けっしてラクではありません。
でも、ルールを守らないと自分が許せないのです。
不真面目な人から見れば、「もっとラクに考えればいいのに」と思っているでしょうね。
真面目な方が評価されていいはずだし、真面目な方が人から好かれていいはずなのに、なぜか世の中では少し不真面目なくらいの方が好感度が高いのです。
心の奥底では、不真面目な人へ憧れる気持ちがあるのに、認められません。
だから不真面目な人に対してイライラすることで、自分の本心をごまかしているのではないでしょうか。
自分のルールの見直しが必要
真面目な人は、不真面目な人よりも好感度が低いのは、自分以外の人へもルールを守って欲しいと考えているからです。
人のルール違反に対しても「許せない」と感じてしまえば、その気持ちはどんなに隠そうとしても表情や仕草や言葉の端々に見えてしまいます。
真面目に生きるのは良い事ですが、人にも自分の真面目さを押し付けるのは、疎ましく思われる原因です。
一度、自分なりのマイルールを見直してみましょう。
本当のそのルールは必要なのか、じっくりと検討してみると、想像以上に必要のないルールがあるはずです。
守らないといけないルールと、守らなくても誰にも迷惑をかけないルールを分けてみると、グッとラクになるでしょう。
まとめ
真面目な人は、不真面目な人のせいで損をしているという思い込みがあります。
真面目な生き方は自分だけに限定できるのであれば、どんなにルールが沢山あってもイライラすることはありません。
不真面目な人を許せなくて、ストレスを感じるくらいなら、ルールを減らせばいいのです。
そして、ルールを減らしたことに罪悪感を持つことはやめましょう。
真面目な人は、幼いころから沢山のルールの中で育っている人が多いので、簡単にルールを減らせないかも知れませんが。
不要なルールがどれほどあるのか、見直してみるだけで心の負担が軽くなるはずですよ。