猫のご飯にはカリカリと呼ばれるドライフードと缶詰やパウチに入ったウェットフードの2つのタイプがあります。
この2つのタイプのどちらが猫のために良いとか、比較できるわけではありません。
ドライフードにもウェットフードにも長所と短所があるからです。
じつは先日、猫好き仲間から猫の留守番について相談を受けました。
一泊で外出する間の飼い猫のごはんをどうしようか・・
という相談です。
ウェットフードをメインの食事としてあげているから、ドライフードを食べてくれるのか心配だというのです。
飼い主が不在になる不安があるのに、さらに食べなれないドライフードでは食べいのではないかと心配になるのもわかります。
さっそくドライフードの練習を始めることを提案しました。
ドライフードって猫の体に悪そうだから避けてたの
こういう答えが返ってきて、私は少し驚きました。
ウェットフードは高級、ドライフードは安物という先入観をいまだに持っている人がいるのですよね。
しかも、彼女の話を聞いていると、ペットフードには総合栄養食と一般食に分かれていることもよく理解できていないようでした。
今回は、猫のごはん選びの基本についてまとめています。
総合栄養食と一般食の違いについて見ていきましょう。
総合栄養食と一般食の違い
猫に与える食べ物は総合栄養食の２つの種類に分けられます。
一般食というのはおやつのことです。
総合栄養食とはおやつではなく、猫の健康維持のために必要な栄養素が入っているフードのことです。
見分け方は簡単です。
フードのパッケージには必ず「総合栄養食」か「一般食」と書いてあるので、確認できます。
総合栄養食のメリット
総合栄養食には、猫に必要な栄養素が入っているので、サプリメントや手作りのご飯などで栄養を補給する必要はありません。
総合栄養食と新鮮な水さえあれば、それでOKです。
猫が好んで食べているフードが総合栄養食ならば、他のものを与える必要はありません。
また、総合栄養食はドライフードの方が種類が豊富ですから、食にこだわりの強い猫ちゃんでも、好みのフードを探しやすいと思います。
一般食のメリット
一般食は、おやつとして与えるものです。
パウチや缶詰のフードでも、一般食であればおやつなので、これだけ与えればＯＫというわけではありません。
ただ、猫が好むように工夫されている一般食が多いので、食が細い子などが食いつきやすいのは助かります。
食欲がない時には、嗜好性の高いちゅーるなどは飼い主の強い味方です。
一般食しか食べない場合
猫はとても神経質なところがあります。
食べ慣れないフードを嫌がったり、好みに合わないと一切口をつけない子も。
じつは我が家の猫たちも、食にはうるさい方です。
とくにウェットフードの好みはハッキリしていて、ウェットタイプの総合栄養食はほとんど食べてくれません。
その理由はわからないのですが、総合栄養食のウェットフードは、加工肉のようなタイプが多いように思います。
我が家の猫たちは、魚の身や鶏ささみ、鶏むね肉などの素材の形状が残っているような一般食のウェットフードなら食べます。
なので、ウェットフードをメインにすると、必要な栄養素が摂れなくなってしまうのです。
幸いにも、ドライフードの総合栄養食は好みのものが5種類ほどあるので、飽きさせないようにローテーションしながら主食として与えています。
与え方のポイント
一般食のウェットフードは、種類も多いため、猫が好むものがきっと見つかると思います。
どうしても総合栄養食のフードを食べてくれないのなら、必須栄養素をサプリメントで補いましょう。
手作りご飯を与えている場合も、サプリメントは必要です。
人間と同じく、猫にも必須栄養素があります。
必須栄養素とは、体の中で作ることができない栄養のことです。
自分の体内で作ることができないので、食べ物から補うしかありません。
一般食のキャットフードしか食べてくれないのであれば、必ずサプリメントで補ってあげましょう。
日頃の食事内容や年齢に応じて、必要なサプリメントを選ぶのは簡単ではありません。
獣医師に相談の上、どのような栄養素を補うのか考えてください。
まとめ
猫のエサにドライフードを選ぶのは、健康を考えると避けたいという人は少なからずいます。
腎臓を悪くしやすい猫なのに、ドライフードでは水分不足になってしまうじゃないか！と考えるからですよね。
たしかにドライフードメインで与えるのは、腎臓疾患のリスクを高めると言う獣医師もいます。
それはそうなのですが、総合栄養食のドライフードがメインの食事であれば、おやつとして水分の多いちゅーるやウェットフードも取り入れることもできます。
なにより、しっかりと水分補給できるように水を飲みやすい環境を工夫してあげることが大切ではないでしょうか。
一般食と総合栄養食の違いを理解して、猫に必要な栄養が不足しないように気を付けてあげてくださいね。
