猫はキャットフードを食べた直後に吐き戻すことはよくあります。
これは、慌てて食べる猫によくある現象です。
生理現象だから、あまり心配ないと言われています。
吐き戻したあとに、ケロっとして、またすぐにフードを食べたがるのなら、そのまま様子を見ても大丈夫なのでしょう。
しかし、食後数十分経ってからの嘔吐が続くのは、様子を見ているだけでは心配です。
また、換毛期などで毛玉を吐くだけだから・・と軽く考えてしまうのも危険が潜んでいるかも知れません。
我が家の猫の事例です。
吐き戻しと嘔吐の違い
うちの3歳のオス猫ふくは、ご飯を食べた直後に頻繁に吐き戻します。
頻度は週に3回くらいでしょうか。
ホントに直後に吐き戻すときは、大抵は空腹状態でガツガツと勢いよく食べたときです。
だって、お腹空いてるんだもん
このパターンをよく見ているので、長時間の空腹にならないように気を付けています。
ところが、夏の盛りに吐き戻しではなく嘔吐する回数が増えました。
食べた直後ではなく、しばらくしてから消化途中のドライフードと黄色の液体を吐くようになったのです。
じつはこのオス猫ふくは、ブラッシングが大の苦手なので、吐しゃ物のなかに毛玉を含んでいたので毛玉が原因だと思いました。
同居猫のメス猫つくしはブラッシングが大好きなので、滅多に毛玉を吐くことはありません。
ブラッシング気持ちいい~
くすぐったいから嫌いなの
嘔吐の原因は毛玉だと考えて、毛玉ケアのフードやおやつに切り替えました。
しかし、嘔吐の回数が減ることもなく、吐しゃ物の中に毛玉が含まれないこともあるので、毛玉が原因なのかどうか不安になり始めました。
動物病院へ
オス猫ふくが5日間連日嘔吐したので、さすがに心配になり動物病院を受診しました。
いつものフードの吐き戻しとは、違う様子ということを伝えると、毛玉をスムーズに排出するためのサプリメントと胃薬を処方してもらいました。
サプリメントはラキサトーンです。
チューブに入っているペースト状のサプリメントは、毛玉を排出しやすくする効果があるそうで、病院でまず獣医師が与え方の手本を見せるために食べさせてくれました。
胃薬はガスター(ファモチジン)の錠剤を7日分でした。
嘔吐で食道や胃が荒れていると思うので、無理に食べさせずに水分をしっかり摂るように言われて帰宅しました。
夜間の連続嘔吐
動物病院で処方された胃薬を飲ませて、毛玉ケア用のサプリメントを与えようとしたのですが、その日の夜に何度も連続して嘔吐してしまいました。
さらに便もゆるくなり、何度もトイレに行きました。
病院に行く前よりも様子がおかしい・・・
翌朝、病院へ電話をして診てもらうことにしました。
嘔吐の原因を調べるために血液検査をして、下痢と嘔吐で脱水症状になるのを防ぐために皮下点滴をしてもらいました。
結果としては、腎臓や膵臓などの数値に異常はなかったのですが、体内で炎症を起こしていると考えられる白血球の数値が見られました。
毛玉による嘔吐で食道や胃が炎症を起こしていたと考えるが、そこに病院の受診でストレスもかかり、さらに妙なサプリ(?)を食べさせられて余計に具合が悪くなったのかもねぇ・・と
とりあえず、胃酸の分泌を抑えるためにガスター(ファモチジン)を続けて胃腸炎がおさまるかどうか経過をみることになりました。
猫ってほんとにデリケートな生き物です。
心配だから病院へ連れていくのですが、それが症状をひどくさせることもあるので、飼い主としては後悔することもあります。
ですが、苦しそうに嘔吐するのを何度も見れば、そのまま様子を見るわけにはいかないのですよね。
経過
連日の通院から7日経ち、オス猫ふくはすっかり元気になりました。
慌てて食べて吐き戻すことは2回ありましたが、嘔吐することはありません。
念のため、ロイヤルカナンの療養食「消化器サポート」というフードに切り替えました。
可溶性食物繊維が配合されているので、胃腸の負担を軽減しながら毛玉の排出も促してくれるのではないかと考えました。
また、少し嫌がるけれど、ブラッシングも毎日行うようにしています。
慣れさせないとこれからも毛玉が原因の胃腸炎になるリスクがあるので、根気よくブラッシングを試みています。