動物にも人間と同じく感染すると怖い病気が数多くあります。
ワクチン接種は、猫にも重要だと考えられていますから、飼い猫は年に1度のワクチン接種を受けている子が多いと思います。
うちの猫たちも、毎年接種を受けています。
健康な子は、年に1度のワクチン接種の時くらいしか、動物病院に行かないでしょうから、健康チェックも同時に考えている飼い主さんもいるのではないでしょうか。
うちには完全室内飼育の猫が2頭います。
1頭は慢性的な鼻炎で、鼻水やクシャミは日常的にみられます。
もう1頭は、片方の目が涙目です。
2頭とも保護ボランティアさんから譲渡された子なので、猫風邪のウイルスが体内に潜伏している状態だと思われます。
だからワクチン接種はひどい猫風邪を予防する意味でも、重要なケアだと考えています。
ですが・・・
副反応が心配なのです。
ぼくはこの前のチックンのあと、お熱が出て息が上手くできなくて苦しかったよ
そうなんです。
2頭のうち1頭が接種後に様子が変になって、とても焦りました。
一度でもそういうことが起こると、今後のワクチン接種はとても心配になります。
ワクチンの重要性は理解しているけど、副反応も怖いですよね。
今後のワクチン接種について、飼い主としてどう考えるべきか、色々と調べてみました。
同じように、猫のワクチン接種で悩んでいる方の参考になれば幸いです。
猫のワクチンについて
猫の感染症予防ワクチンは、一般的には3種混合を接種すると思います。
うちのニャンズたちも、生後3か月頃から4か月までの間に2回、3種混合を接種しました。
その後は1年に1度の間隔で受けています。
ワクチンは3種、4種、5種、7種の種類がありますが、一般的には3種と5種を扱う病院が多いと思います。
3種混合は、猫ヘルペスウイルス(猫ウイルス性鼻気管炎)・猫カリシウイルス(1種類・猫汎白血球減少症(猫パルボウイルス感染症/猫伝染性腸炎)
4種混合は、3種に加えて猫白血病ウイルス感染症
5種混合は、4種に加えてクラミジア感染症
7種混合は、5種に加えて猫カリシウイルス(2種類)
完全室内飼育でも、保護猫から生まれた子猫や子猫の時に保護された場合は、猫風邪のウイルス(ヘルペス、カリシ)を持ってることが多いので、重症化させないためにもワクチンは必要だと考えられています。
外の猫と接する機会があったり、保護された猫と同居するような可能性があるのなら、白血病ワクチンをプラスした4種混合を検討する必要があります。
また、猫エイズワクチンは現在は扱う病院は少なくなっています。
ワクチンの間隔について
ワクチン接種は、母猫から受け継ぐ免疫が少なくなる2か月ごろに1回目を打つ目安です。
生まれてすぐに母猫と離れている子猫は、母乳を飲んでいないため、免疫が少ないので生後1か月くらいで1回目を接種することもあります。
しっかり免疫を作るために、1回目から1か月後を目安に2回目を接種します。
そのあとは、1年に1度の間隔で接種するのが基本となっています。
うちには、今までに3か所の病院でワクチンを接種しているため、その時期になるとワクチン接種のお知らせハガキが3通届きます。
忘れることもないので、とてもありがたいのですが、室内飼育でも毎年のワクチン接種は必要なのか・・と思ったりします。
ワクチンの副反応
今回、うちの2頭の猫のうち1頭がワクチン接種後に副反応と思われる症状が出ました。
その子は、ワクチン接種の2週間ほど前にも動物病院を受診していたため、とても緊張して心臓の動きが早くなっていました。
体温も39.5度と高めです。
獣医師いわく、39.5度を超えたら、接種は見送った方が良いと言われました。
ちょうど39.5度だったので、迷ったのです・・。
でも、また連れてくるのは可哀そうだと思って、接種してもらいました。
そのあと、帰宅して様子を見ていると、開口呼吸して苦しそうにしているので驚いてまた病院へ連れていきました。
体温は40度まで上がっていたので、念のため炎症を抑えるステロイドとアレルギー反応を抑える抗ヒスタミンの注射を打ってもらいました。
胸のレントゲンを撮って、肺や心臓にはとくに異常がなさそうだったため、少し様子を見ることにしました。
2時間ほどで体温は38.8度まで下がり、苦しそうな呼吸も落ち着いたので帰宅して、その後はとくに異状なく過ごしています。
ワクチンの副反応と断定できるわけじゃないのですが、少し体調が悪かったときにさらに緊張させてしまったのも影響したのかも知れないと思っています。
ワクチンの副反応のリスクを考える
感染症のリスクを考えると、ワクチンは必要だと思います。
でも、副反応が一度でも出たのなら、ワクチン接種に慎重になるのは当然ですよね。
うちの猫たちは、鼻炎や涙目など猫風邪の症状が出やすいので、ほんとは1年に1度の間隔でワクチンを打った方が良いと思っていました。
でも、次回からはワクチン接種をもっと慎重に考えることにしました。
その対策は2つあります。
抗体検査を受けてみる
ワクチン接種の間隔は、抗体検査を受けてから考えても良いと言われています。
室内飼育の成猫なら、3年ごとでも問題はないそうですから、ワクチン接種のタイミングで抗体検査を実施して、抗体が減少していたら接種する方向で考えています。
あらかじめ抗ヒスタミンの注射を打っておく方法もあるそうです。
ワクチンの副反応のリスクをよく考えて、接種する間隔を決めれば少しは安心です。
病院に預けて様子を見る
ワクチン接種による強い副反応は、3時間以内に出ることが多いため、心配であれば数時間は病院に預けて様子を見てもらう方法もあります。
3時間経ってからでも、顔が腫れたり、吐いたりするようなことがあっても、24時間を過ぎれば徐々におさまるケースがほとんどです。
発熱したり、アナフィラキシーショックのような強い副反応に直ちに処置してもらえるので、一度でも副反応を起こした子は病院で様子を見ると安心できるのではないでしょうか。
また、午後の受診で接種を受けると、夜間に急変する恐れがあるので困ります。
今まで何もなかったとしても、ワクチン接種は午前中に受けるようにしたいですね。
かかりつけの病院が自宅から離れていると、急変時の対応が遅れると困ります。
できるだけ自宅から近い動物病院を見つけることも大切ではないでしょうか。
まとめ
人間の予防接種もそうですが、感染症対策のワクチン接種には副反応のリスクがゼロというのはありません。
確率が低くても、万が一が自分たちに起こるかも知れないので、油断だけはしてはいけませんね。
猫は言葉で訴えることができませんが、うちの猫は人間の近くで苦しそうな様子を見せました。
もしもどこかに隠れてしまっていたら、気が付くのが遅れていたかも知れません。
ワクチンの必要性を考えながら、副反応にすぐに対応できる心構えをしなければいけないと痛感しています。