うちには毎日通ってくる猫がいます。
2年間半くらいになりますが、最近すこし鳴くようになりました。
外で生きる猫は、繁殖期や縄張り争いでケンカする時以外は、あまり声を出して鳴かないはず。
それなのに少しずつ鳴くようになったのは、人間のことを信頼するようになったのかな・・なんて思ったりしてます。
ところで猫によって、よく鳴く猫とほとんど鳴かない猫がいるのはなぜなのでしょう。
うちの2頭の猫は、鳴く猫と鳴かない猫です。
鳴く猫って私のことかしら?
自覚あるみたいね。
ぼくは鳴かないよ。
猫らしい鳴き声は出さないよね、君は。
よく鳴く猫と鳴かない猫の違いって、何なのでしょう。
猫が鳴く理由
猫が「にゃー」と声を出して鳴くのは、子猫の間だけで、成長するにつれて、鳴かなくなるものなんだそうです。
うちの猫たちのかかりつけの獣医さんによれば、野生で生きている時の習性が残っていれば、むやみに声を発するのは、獲物に存在を知られるから、生き抜く術として声を出さなくなると聞きました。
外敵に居場所を知られる危険もあるので、野生動物はむやみに鳴かない種が多いのだそうです。
子猫の間は、母猫に空腹や危険を知らせるために鳴きます。
母猫とはぐれてしまった迷子の子猫を保護したことがありますが、こんな小さなカラダから、よくあんな大きな声が出せたものだと感心するくらいのボリュームでした。
母猫を必死で呼んでいたのでしょう。
つまり、野良猫として生きているような猫は、鳴くのは限られた時だけなのです。
うちの2頭の猫は、完全室内飼育ですから、野生の習性が薄まってきても不思議じゃないのですが、鳴かない猫と鳴く猫がいるのはやはり謎です。
成猫になっても鳴く理由
子猫の時に母猫に対して声を発していた名残なのか、うちの猫の長女はよく鳴きます。
また私のウワサしてるね。
長女は保護された母猫が出産した猫です。
生まれた時から多数の成猫と人間が近くにいました。
その環境から我が家に里子としてやってきた時、姉妹猫、母猫たちがいない環境に来たので、「みゃーみゃー」と声が枯れるまで2日間鳴き続けていました。
ケージの中で過ごさせていましたが、ケージのそばから私が離れていると鳴き、そばにいると鳴きながらも眠っていく感じでした。
3日目にはすっかり落ち着いて、あまり鳴かなくなりましたが、成猫になってからもよく鳴きます。
たぶん、鳴いていると私がそばに来るので、それをおぼえてしまったのではないかと推察しています。
ただ、他にも色々理由があるみたいですよ。
猫種による
うちの猫たちは雑種なので、猫種による違いは当てはまりませんが、純血種の猫の場合は、猫種の特徴によってよく鳴く猫とあまり鳴かない猫にわかれるようです。
ザックリ分けると、短毛腫で活発なベンガル、シャムなどは比較的よく鳴く傾向があるそうです。
長毛腫でおっとりした性格の子が多いペルシャやヒマラヤンなどは、鳴き声を出すことが少ないと言われています。
世話する人による
猫が接する人によって鳴くか鳴かないかを使い分けていることもあります。
これはうちのケースに当てはまりますが、うちのほとんど鳴かないはずの長男猫も、おやつを要求する時だけは声を発します。
「にゃー」という猫らしい声が出ない長男なので、何か声帯に問題があるのかも知れませんが、医師は健康に影響があるわけじゃないからと言われたので安心してます。
あまり鳴かない猫でさえ、声を発して要求すれば自分の望みを叶えてくれる人がいれば、鳴きますよね。
猫の性格による
うちの2頭の猫のうち、長男猫は生後2ヵ月くらいで保護されました。
たった2ヵ月ですが、外で生きていた経験が鳴かない猫にさせたのかどうかはわかりません。
ですが、鳴かない性格もあるのではないかと思うようになりました。
長女はお姫様のような性格で、長男はわんぱく坊主という感じ。
性格がまったく似ていない2頭なので、よく鳴く猫と鳴かない猫の違いは、猫の性格が一番大きく影響しているのではないかと思います。
鳴かない猫も鳴いているかも?
よく鳴く猫と鳴かない猫の違いを色々考えてみると、結局は「性格よね」というところに落ち着きます。
そりゃそうでしょ。
人間だっておしゃべりな人と無口な人がいるんだから。
おっしゃる通りですね。
ちなみにママはおしゃべりだよね。
ずっとぼくたちとしゃべってるもん。
猫たちは迷惑かも知れませんが、話しかけることで猫が反応して鳴くこともあります。
そして、鳴く長女猫も鳴かない長男猫も、ときどき声を出さずに「にゃー」と言うように口を動かしていることがあります。
じつは、声を出さずに鳴いているように見えても、猫だけにしか聞こえないような声を発しているのだそうです。
愛猫家の間では「サイレントにゃー」と言っています。
人間に対してサイレントにゃーをするのは、信頼しきっている証なんだとか。
猫同士でしか聞こえない声なのに、それを人に対して発するのですから、猫と人間に間に壁も溝も感じていない証拠なのです。
幸せですね。